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2014年10月24日

ロシアの結婚式

 一般向け文化講座「はこだてベリョースカクラブ」の今年度第5回目の講話内容です。

テーマ:「ロシアの結婚式」
講 師:イリイン・ロマン(本校講師)


 ロシアでは「Горько!(ゴーリカ)」というコメディー映画が、もう1年くらいヒットしています。「ゴーリカ」は苦いという意味で、結婚式で友人や親せきが「ゴーリカ!ゴーリカ!」と叫ぶと、花婿と花嫁はキスをしなければならない。苦いから、二人のキスで甘い気分にさせておくれ、という意味で、ロシアの結婚式ではよく行われます。

 ロシアには昔の迷信がたくさんあります。結婚式の日に家の前の水たまりを踏んだら花嫁がアルコール中毒になる。当日左手がかゆかったら結婚生活は金銭的に恵まれる、右手がかゆかったらお客がたくさん来る家庭になる。花嫁が古い靴を履いていくのはいいこと。食器を壊すことはいいこと、などなど。

 現在の風習もあります。役所に届け出に行く前に、家の植物に水を、ペットに餌をやってから行きます。あとは浮気をしないように、白い鳩を2羽放します。

 古代ロシアでは結婚式は冬と決まっていました。ロシアのクリスマスである1月(旧暦の12月)から、冬を追い出し春を呼ぶおまつり、マースレニッツァまでの間が好ましいとされていました。現在は冬に行うのはめずらしいことです。理由は寒いから。ロシアでは結婚式の日に市内の名所や記念碑の前で写真を撮る風習があり、冬は撮影が大変だからです。4月も雨が多い季節なのであまりしません。5月はロシア語でМай(マイ)、маяться(マイツァ=疲れ果てる、苦労する)と響きが似ていて、不幸な結婚生活を送るとされているので避けます。

 ロシアではЗАГС(ザクス)という役所に結婚を届け出ます。ЗАГСは出生、結婚、離婚、死亡など住民登録をするところです。届け出てもすぐ結婚が認められるわけではありません。正式に受理されるには約1ヵ月かかります。それは、本当に結婚してもよいか、考える時間が必要だからです。ただし、新婦が妊娠16週以上であれば、1ヵ月待たずに結婚が認められます。
 ロシアの結婚式はЗАГСに届けることが大事で、教会などでの宗教的な式はあまり重要とされません。宗教が禁じられたソ連時代の名残りです。

 結婚パーティーでは新郎新婦が考えたたくさんのゲームが行われます。ゲームを考える専門の業者もいるので、お金を払って頼むこともあります。とにかくパーティーに集まったお客さんを楽しませて、退屈させないことに神経を注ぎます。それがロシアの結婚式です。


 

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