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2008年06月09日

シャシリクは男の料理

 シャシリク、と言えばロシア人の大好きな串焼肉。ハーブやスパイスを用いてマリネにした肉を炭火で焼く料理です。
 ボルシチがそうであるように、シャシリクの味付けも地域や作る人によって様々。使う肉も豚だったり牛だったり、時には羊だったり。3cm角の肉を金串に刺し、炭火でふっくらジューシーに焼き上げます。
 函館校でも年に何回か、シャシリクパーティーを開きます。シャシリクというのはたくさん作らなければおいしくないし、大勢で食べたほうが絶対においしい!つまり家のキッチンで作るものではなく、屋外でわいわいと楽しむものなのです。

 函館校では毎年、教職員がロシア人墓地の清掃作業をしたあとはシャシリクパーティーと決まっています。これを楽しみに、札幌の領事館からも大勢のロシア人が集まります。仕込みを担当するのは、シャシリク名人・アニケーエフ先生です。
 アニケーエフ先生のシャシリクはいつも豚肉。目分量で味を見ながら漬けていくので、決まったレシピはありませんが、それはもう、先生の魔法としかいいようがないくらい、おいしい。誰にも真似が出来ないのです。
 味付けにはたくさんの野菜とスパイスを使います。玉ねぎ、パセリ、万能ねぎ、ときには三つ葉(ロシア人にとって香りのいい草は全部ハーブだそうです。日本人は通常、おひたしやお吸い物など日本料理にしか使いませんけど!)などを刻みます。つぶしたにんにく、塩、黒胡椒、ローリエ、レモン汁、酢などで味付け、アニケーエフ先生は使いませんが、赤ワインを混ぜる場合もあります。そして一晩寝かせるのですが、大量に作るので、肉を揉み込んで味を浸み込ませるのも一仕事。だからシャシリクは男の料理なのです。

 翌日、よく漬かった肉を串に刺し、炭をおこしてじっくりと焼く。そこら中に香ばしい匂いが広がります。熱々をほおばると肉汁が滴り落ちて、そのおいしいことと言ったら!
 集まった仲間で酒を酌み交わし、話に花を咲かせ、興に乗じて歌が飛び出す。だからみんな、シャシリクパーティーが大好きなのです。

*そのシャシリクが今年のはこだてロシアまつりで味わえます。是非ご来場を!

日本にいながらロシアの大学へ!ロシア極東連邦総合大学函館校
ネイティブのロシア人教授陣より生きたロシア語と
ロシアの文化,歴史,経済,政治などを学ぶ、日本で唯一のロシアの大学の分校です。

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