2006年07月31日
50号 「チェーホフを楽しむために」
旅先の本屋で、「チェーホフを楽しむために」、阿刀田高さんのエッセイを買いました。新潮社2006年7月刊行のハードカバー本。阿刀田さんの軽妙な名文は、旅の移動中に気持ちよく読んでしまうことができました。
阿刀田さん、チェーホフが大好きで、同業者としてもたくさんの刺激をもらい愛してやまないことが、全編からあふれています。
ロシア演劇の代表作、「かもめ」とか「桜の園」、「ワーニャおじさん」や「3人姉妹」などはご存知の方も多いことでしょう。2004年は、「チェーホフ没後100年記念」の行事も多く開かれました。チェーホフ研究家、愛好家、ファンの人たちも多くいます。ロシアに関心がなくても、その名前を聞いたことがある人も多くいます。
日本で多くの人が知っているロシア人のひとりが、アントン チェーホフではないでしょうか。医師でもあり作家でもあり、妻は女優で、1860年に生まれて、1904年に44歳の若さで亡くなってしまいました。その間、書いて書いて書きまくっている人です。
あっ、大事な偉業、チェーホフは、30歳前後で「突然、ふいに」サハリンへ行っています。そして、「サハリン島」と題する学術論文を書いているのですが、阿刀田さんは「(その論文には)ここでは中味には触れない。一読して“チェーホフを楽しむための”のものではない(略)」と、サハリン行きについては、少々だけのページ数です。その潔さが気持ちよいので、また阿刀田ファン度が深まります。
わたしは、もうずっとずっと前のこと。チェーホフの戯曲「桜の園」を演劇鑑賞会でのお芝居で見ましたが、まったくちんぷんかんぷんという思い出があります。日本語で、日本人がロシア人になって演じている「桜の園」なのですが、もう名前からして、よくわからなかった…。
だからでもないでしょうが、いまもチェーホフ劇との縁は、薄いです。いつか、しっかりとチェーホフ劇ばかりを楽しみたいとの、願いはあります。
阿刀田高氏は、チェーホフの人生を追い、作品を紹介しながら、チェーホフへの愛を軽妙なタッチで、楽しくってたまらない様子で書き綴っています。まさに題名、「チェーホフを楽しむために」の通りです。この題名は大正解ですよ!おすすめの一冊です。
とりわけ、第9話、「チェーホフの周辺飛行」で綴られている、モスクワのチェーホフ劇と、いまはDVDで見ることができる「機械じかけのピアノのための未完成の戯曲」と「ストーン」の紹介は、ワタシ的には、とてもおもしろいです。
雨が降る旅先の北の町で、出会った一冊は、旅の友でした。
日本の北の町のこの夏、日照時間が短くて、稲の成長が心配されています。旅人には涼しくって快適でしたが。
で、どこへ行っていたかですって?

ここでした。笹かまぼこと牛タンと「♪~広瀬川 ~♪」と歌われいる、仙台市へ行っておりました。
まもなく七夕まつり。JRの駅構内は、すでにこのように飾られて、旅人を迎えてくれました。
《 仙台余話 》
2003年6月、モスクワユーゴザーパド劇場の来日公演スケジュールの終盤は、仙台での1週間でした。東京公演を終えて仙台に移動した彼らは、仙台の町をとても気に入りました。当時、シューラが送ってくれた手紙があります。
「仙台では、たくさんのお客さんが、『夏の夜の夢』をよく笑ってくれます。町は公園があって、僕たちは散歩をたくさんして、とても気分が良い毎日です。仙台が大好きです」。
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<ペーチカ>の青木です。マーミンカさん、仙台にお寄りになったのですか!JRの駅の写真のある七夕かざりに、仙台のかまぼこ屋さんの名が入っていたので、もしや・・と思って、急いで全文を拝読しました。阿刀田さんがチェーホフをお書きになったのですか・・。私も是非読んでみたいと思います。阿刀田さんは、随筆ぐらいしか読んだことはないのですが、クスッと笑ってしまうところが、そこかしこにあって、楽しかった記憶があります。一昨年、駒場の日本近代文学館で開かれた「チェーホフ没後100年展」を見に行きました。日本でも早稲田大など、随分昔からチェーホフの研究や文献の蒐集に力を入れていたのですね。それから、シューラさんも仙台を気に入って下さったとのこと、生まれも育ちも宮城の私にとって、とてもうれしいです。今度、ユーゴザーバド劇場が来日したときは、必ず拝見したいと思います。
仙台の気温が22度から25度くらいでした。とても涼しくって、楽でした。が、名古屋のテレビの気象情報ではぜったい!話題にしない稲の成長具合と、低温と水の管理の話しには、ちょっとこの夏の危なさを知りました。
青木さんがおいでになる仙台だなあと、思っておりましたよ。
ループルバスに乗って市内をぐるりとめぐり、あとは歩き回りました。緑が多く歩きやすい町でした。
七夕まつり、良いですね。きれいですね。
すでに、駅やホテルなどで飾られているのを見ただけで、興奮しておりました。来年は見てみたいです。あの商店街がきれいに飾られるのですねえ。
シューラは、仙台はとても良い思い出を持っています。また、彼らが行くことができると、すばらしいことです。