2006年06月05日
** 18 ** ダーチャを見に行く?
===5月4日 夜 モスクワ南部の郊外で===
5月はじめの日没がはじまる時間は、21時半すぎくらいです。まだ明るい20時半ごろ、シューラが「さあ、帰るよ」と宣言し、飲み食いしたゴミを片付け、ダーチャから自宅へ持っていくものを車に積込み、火の始末と戸締りをしっかりして、ダーチャを後にします。
ミーシャの車が先に、シューラの車が続き2台は果たしてどこへ向かっているのでしょうか?1時間ほど走って目に見えるのは、広い原っぱといくつかのダーチャがずっと続く場所。ダーチャ村みたいなところでしょうか。もう日が暮れてきているので、いくつかのダーチャには明かりが点っています。真っ暗なダーチャ、新しく大きなダーチャ、まだ何も建っていない原っぱ、建てかけている途中のダーチャ……。
ミーシャとシューラのふたりは、原っぱの中をどこかへ歩いて行きます。後で知ったことは、このあたりがシューラの新しいダーチャ土地だということと、その近所には俳優仲間も集まっているということでした。もっと明るい時間に見たかったなあ。ふたりは、歩きながら話し込み、私たち女性陣はやや寒くなってきたので、車の中で待機。日が暮れるとあたりは急に真っ暗です。
彼らも「寒いなあ」と言いながら、車は再び動き出しかなり走るも、そのダーチャ村は延々と続く広大な土地です。街路灯などなく真っ暗です。久しぶりに真っ暗な道を走る体験をしました。で、やっぱり途中迷いました。シューラが、車が。
機転を利かしたミーシャの車の助けがなければ、一晩ダーチャ村から出られなかったかも。
モスクワに近づくとともに周辺は町の灯りでどんどん明るくなってきます。でも、車は順調に走っていますから大丈夫です。
きょうのダーチャ体験は、ロシアを知る上で貴重なものとなりました。
モスクワ市民ならではのいろんなしんどさがあるでしょう。が、そんな彼らもダーチャが好きならば、夏の日の長い一日、緑と花に囲まれのんびりと好きなようにしてよく、大地を耕し収穫もでき、家族そろって楽しい時間を過ごし……、これは生きるエネルギーが「復活」できます。しんどさなんて、吹っ飛んでしまいます。
もちろんダーチャ生活からもストレスが生まれているのも現実のようです。往復の車の大渋滞、ダーチャの維持管理、近隣トラブルなど諸問題もあるようです。
もっと大きいダーチャが欲しい。こんな不便なダーチャは要らない。古いダーチャより新しいダーチャが欲しい。農作業なんてやりたくない。そんな理由で、ダーチャにまつわる交渉や契約やもめごともあるようです。ダーチャの売買はさかんに行われています。看板や張り紙をあちこちで見ます。決して安い買い物ではありませんし、一生物の買い物となるので慎重であり、大胆にもなるでしょう。
いろんなことが体験できたとても良い一日でした。午後11時30分、もうしっかり夜。ホテル玄関に到着しました。
「明日は地下鉄に気をつけて乗って、15時、コースチャに会うのだよ。そして、『巨匠とマルガリータ』に遅れないように」と、優しいシューラは明日の私の行動を気遣ってくれました。
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