2006年05月24日
** 10 ** 俳優たちとの再会
==5月3日 モスクワの夕方 ==
ホテルサリュートとユーゴザーパド劇場は、目と鼻の先の距離です。歩けば7分くらいでしょうか。劇場からホテルまでは、一方通行などあって遠回りになるのですが、ホテルから劇場まではすぐ、シューラの車は、ちょっと走っただけで劇場駐車場です。
俳優たちのために日本から持っていったおみやげは、チョコレートやキャンデー類です。軽くって数のあるもの、です。自他共に認める、私はユーゴザーパド劇場の”なじみ客”で”シューラの客”です。なじみ客は、俳優たちに必ず差入れおみやげを持って行くことがマナーです。手ぶらで行くことは考えられません。
旅の準備は、彼らへのおみやげはなににしようか?から、いつもはじまります。
シューラに「日本からキャンデーとチョコレートを持ってきたけれど……」と言うと、「まあ、子供みたいだね。ロシア人民芸術家・アファナシェフに、キャンデー?」と、きついこと言われました。たしかに。
劇場近くの食料品店で、俳優たちのお気に入りお菓子を買いましょう。それもできるだけ数を多くしなければなりません。シューラにおまかせです。
Берлинское (ベルリンスコエ)とよぶお菓子を3箱などを買い求めました。

(甘くって美味しい、ああ、いま食べたい)
劇場の開場は18時30分ですが、シューラといっしょなので早く劇場に入ることができました。
私は、チケットの手配をシューラに頼んでありますが、きっちりと定価で買い求めます。この小劇場には、俳優価格とか招待状は存在しないようです。だれかを特別扱いをしていては、120席ほどの小劇場は、運営できなくなります。
チケット担当者の女性たちは、私のことを覚えていてくれて素敵な笑顔です。
「以前はモスクワに住んでいて、いまは日本に住む日本人女性が、あなたたちに『よろしく』と言っておりました」と伝えると、「こちらこそ『よろしく』とお伝えください。またモスクワに来てくださいともね」。
劇場地下の黒い暗い喫茶室へ行きます。まだ一般のお客は入っておりません。俳優たちが好き好きにいすに座り、お茶や食事、タバコにおしゃべりにと、いくつかのグループができています。
ロシア人民芸術家 アファナシェフは、先の日本公演「マクベス」で圧倒する芝居を演じたすごい俳優。とても歌も上手い。シューラが尊敬する俳優でもあります。
功労俳優 レウーシンは、この劇場で一番女性ファンの多い、モテモテ俳優です。日本で誕生日を迎え、私は甘いお菓子をプレゼントしました。
タマーラは、この劇場で私が一番好きな女優です。とっても可愛い女優です。
その夫、ワーニンもいくつもの役を簡単にこなしてしまう、偉大なる功労俳優です。
ドーキンは、日本でちょっと声を痛めました。もう衣装を着けています。いつも笑顔で歓迎してくれます。
ザトーヒンは、「マクベス」の魔女役のひとり。日本公演の楽屋で、ひとり稽古する姿を見てしまいました。鬼気迫るものでした。
チュルバは、お茶を飲みながら、台本らしきものを読んでいます。
あら、先ほどテレビドラマに出演しているのかと思ったデニスです。シューラは「デニスの仕事のことは知らないよ」と言っていました。と、シューラがデニスに聞いています。
デニスの答えは「それは僕ではありません」。
18時30分、窓口の女性が喫茶にやってきて大きな声をかけます。「客を入れます」とでも言ったのでしょう。俳優たちは楽屋に引き上げます。シューラは、「化粧の時間だ。あとで」。
一瞬静かになった喫茶室がしばらくすると、再びにぎやかになります。
お客さんが集まり始めました。もうすぐ「検察官」の開演です。
Trackback on "** 10 ** 俳優たちとの再会"
"** 10 ** 俳優たちとの再会"へのトラックバックはまだありません。
"** 10 ** 俳優たちとの再会"へのコメントはまだありません。