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2006年02月20日

42号 博物館見学は……

=== 1月5日 午後のこと。人類学・民族学博物館にて ===

 すてきなアレクサンドル シニィツィンさん。愛称でお呼びしてサーシャさん、彼ととても楽しい時間が過ごせました。

 結論から申し上げますと、見学時間は10分だけでした。

 15時にお会いして、サーシャの部屋でつい時間がすぎてしまいました。「きょうは17時閉館ですから」と言われて、あわてて観にいったのですが、その時間がたった10分、それも「日本コーナー」だけを観ました。

 ◇  ◇  ◇

 サーシャの部屋は展示室奥のドアを開けたところです。もちろん、一般の見学者は入れません。サーシャは、私たちに美味しい紅茶とチョコレートを出してくださって、「ほらこれを記念に差し上げます」と、カレンダーをいただきました。
 サーシャが監修した「日本の金物」がテーマのロシア語と日本語のクンストカーメラ製作・販売のカレンダーです。「まあ珍しいものをありがとうございます」。

 サーシャはこの博物館の「日本担当」です。だから、少し日本語ができ、来日経験も何度もあるようです。彼の仕事机周りは、日本ものがたくさんあります。畳が壁に立てかけてあり、そこには、ポスターやきつねのお面が飾ってあります。 

 エレーナとサーシャは、久しぶりに会うのでしょうか、彼らのおしゃべりも盛んです。彼らの話しの内容はちょっとわかりませんが、お互い信頼しあう仕事仲間ということは、十分にわかります。

 サーシャがお湯を沸かしに行っている間、エレーナは、「彼はとても忙しい人なのです。博物館や家で書き物をしたり、調べたり。日本も他にも旅に行ったりするし。きょうは、会えてよかった。約束してあったからね」とにこりと笑います。

 サーシャは、パソコンの画面を見せてくれました。クンストカーメラの日本もの収蔵品の一部を見せてくれるようです。日本刀・よろい・掛け軸の絵画はいくつか。いろいろ見ていると、古い日本の絵葉書も出てくるし、誰かが書いた古い手紙、茶の湯道具、日本髪の飾り、相撲の軍配も。

 「これは何を現しているのですか?」とサーシャから聞かれました。
 
 相撲の軍配に書かれているのは、「北斗七星」です。私はすぐわかりました。あれ?サンクトペテルブルクでは、この星は見えないのかな?「北斗七星」はロシア語でなんて言うのかな?でも、紙に「Hokutositisei」と、書くとサーシャはうれしそうです。

 パソコンの画面の中の日本画のなかに、絵の中の絵に「雪舟」がでてきました。「まあ、雪舟の絵ですね」とサーシャに伝えれば彼が大喜びです。「そうですか、雪舟がいるのですか、とてもおもしろくなりました」。

 エレーナも画面を見ながら「寒くないかい?」と私に何度も聞いてきます。
 たしかにここは、暖かくはないです。足元からひやっと冷えます。が、私はきょう、厚着をしてきました。靴下も厚手靴下です。だから「寒いなあ」とは、感じません。
 エレーナはとうとう、「ああ、寒い」と言いながらスカーフを肩にかけています。

 「もう時間があまりありません」となって、慌てて「日本コーナー」を観にいきました。ここは、日本人の私にはとっても驚きの展示品です。

 そして、有名な大黒屋光太夫が、日本から持ってきたと伝わる「扇とすずり」が小さいガラスケースの中にありました。


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