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2005年08月15日

【 20号 】「赤の広場」は、入れません

 
  ~~ 8月2日 モスクワで~~

 飛行機が遅れたので、待ちくたびれてどこかで寝ているのか?マラトとシューラは。

 タクシー運転手や迎えの人やなんだかよくわからん人たちが大勢いるその間の、私の左手側約8メートル先あたりで、白い服のやや大型ロシア男性が大きく動き、なんと日本語を言いながら、こちらへ向かってくる。
 日本語はナンテ言っているかは、未公表とします。ナイショ 。

 シューラです。俳優です。だから。いわゆる恥ずかしいことでも平気です。人ごみの中で大きな身振りでそんな大きな声で……。いっぱいの視線を感じながらも、「ああ、良かった、会えた」と、私はそれを喜びました。

 シューラひとりです。あれ?彼は車がトラぶっているとか、電話で言っていたが?「さあ、僕の車へ、へへへ、新しい古い車だよ。マラトはいないよ」。

            
         syura.jpg


    (シューラ ゴルシュコフ です。俳優です。大型です)

 空港の駐車場の端っこまで、もちろんシューラがトランクを持って歩きます。あまりにも素晴らしい青空で、私は気分も良いです。
 
 車に乗り込むと、「飛行機が遅れたから残念ですね。僕はお芝居に行こうと思っていたから。市内見学に行きましょう」。

 そうそう、シューラは日本語ができません。だから、彼との会話は、すべてロシア語です。
 私は今回のひとり旅では、「日本人には会わない」と決めてきました。8日間の旅すべてをロシア語でやってみるのです。もう、これもなんども経験していますが、いままでも何とかやってきました。今回もきっと大丈夫です。

 気温は25度くらいでしょうか?気持ちの良い夏の風も吹いています。でも、私はここでも白いマスクです。これはシューラも承知しています。「のどのために、ごめんなさいね」。

 モスクワの中心部へ行きました。シューラは運転しながら案内してくれます。中心部の「ロシアホテル」は完全に解体されたようです。現場を取巻く看板が「ロレックス」のコマーシャルです。

 ボリショイ劇場も改築修理に入りました。隣のツムデパートにも、なにやらシート?がかけられています。ぐるりと回り、「赤の広場」へ入るために車をワシーリー寺院のところへ駐車して。と、シューラが言います。

 「きょうは残念です。『赤の広場』入れません」。

 大きく囲いがしてあり、ワシーリー寺院のそばにも行くことができません。仕方がない。
 
 このあたりで気が付いたのですが、風に乗ってタンポポの綿毛をもうちょっと大きくしたような綿毛がたくさん飛んできます。トーポリと呼ばれるポプラの木の一種の綿毛は、夏を告げるものと知っていますが、一応シューラに尋ねました。
 
 「これ、トーポリですか?」

 「トーポリは夏のはじめ。これは、うううんん なんて言ったかな?」が、答えは出ませんでした。

 もう、午後8時過ぎですが、日本で言えば夏の午後4時くらいかな?ちょっと日が西に傾いてはいるけれどまだまだ沈みそうにもないような、そんな明るいモスクワです。


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